データ&ストーリー LLC代表 多摩大学大学院MBA客員教授 柏木吉基


「最近の若手社員は優秀だ。データ分析なんて部下に任せておけばいいのだ」
もし、上司がこう考えているとしたら、それは危険です。最低限のデータリテラシーが上司に備わっていないとどうなるか。こんな弊害が組織に起こりえます。
❶組織のパフォーマンス低下
「自分はたいへん勉強になったが、はたして上(上司)が理解してくれるかなあ」。これまで私は数多くの企業でデータ分析やロジカルシンキングを活用した課題解決のトレーニングを行ってきましたが、受講生からこんなぼやきをしばしば聞きました。部下が苦労して分析を行っても上司が適切に評価できなければ、結果的に部下の仕事の成果をつぶしたり、間違った分析を経営幹部に共有させてしまったりしかねません。
❷部下のモチベーション低下
データリテラシーのない上司に、部下は確実に不満を募らせるでしょう。「どうせ理解してくれない」。頑張っても頑張らなくても評価は変わらない。こうなれば部下のやる気もそがれて当然です。
❸チェック機能が働かない
誤解されがちですが、データ分析は客観性、普遍性がありそうで実はありません。同じデータを使えば誰でも同じ結果や結論が出る、というのは幻想です。
記事全文を読むには有料会員登録が必要です。
(残り 1548文字 です)
【9/30(火)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから