来るコンピューティング時代を予見した男が、日本の電機産業にいた。ソニー元副社長、久夛良木健。プレイステーション(PS)の生みの親である。PSは現在もゲーム機としてソニーに巨大な収益をもたらしているが、久夛良木氏の構想したPSはゲームの枠を超え、あらゆる娯楽とコミュニケーションの場となる次世代コンピュータだった。そして独自の半導体が、時代に対して早すぎたその構想を実現するカギだった。
PS1(1994年発売)から独自開発のプロセッサーを搭載し、PS3では超高性能の次世代プロセッサー「Cell(セル)」の開発・生産に巨額を投じた。セルは経営的には必ずしも成功したとはいえないが、今の超コンピューティング時代を示唆する挑戦だったという評価もある。半導体の未来を予見した鬼才はかつて何を夢見て、今、何をその視野にとらえているのか。
──PSの登場から22年。ゲームもコンピュータも半導体も、大きく変わりました。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら