企業業績は着実な回復を遂げつつある。2016年度(多くの企業では17年3月期)は、約900社以上の純利益が最高益となる。さらに円高の一服や設備投資の増加を前提にすると、17年度には約1000社がこれを更新する。主要産業の産業天気図と、注目業種(自動車、商社、電気機器、小売り、建設・不動産、銀行)を解説する。
自動車
円高一服で利益回復 北米が波乱要因に
自動車業界は為替が安定し、17年度は利益が回復する。グローバルでの販売台数は各社で差があるが、緩やかな拡大が続く。
日産自動車は17年度に純利益が5900億円となり過去最高を更新する。ホンダも純利益が5700億円となり過去最高となる。トヨタ自動車の純利益は17年度から回復し2兆円に近づくが、過去最高には及ばない。
各社ともおおむね順調だが、不安要素も見え隠れしている。
最大の焦点は北米市場の動向だ。足元では日系自動車メーカーが得意とするセダンやコンパクトカーが苦戦している。値引き競争が激化しており、値引き原資としてメーカーが販売店に支払う販売奨励金が増加している。
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