コスモス薬品
狭い商圏を深掘り、「毎日低価格」で成長
コスモス薬品の勢いが止まらない。本社(福岡市)のある九州が地盤で、中国、四国、関西へと出店し、今は中部地方にまで広がっている。店舗網は791店舗(2月末時点)にまで拡大した。
売り場面積2000平方メートル(約600坪)のメガドラッグストア業態が主力だ。通常は採算が取りにくい1万人の小商圏に、自社競合を恐れず大型店舗を展開していくのが最大の特徴。ピンクやエメラルドグリーンで派手にペイントされた店舗外観は、九州の幹線道路沿いでは見慣れた風景になっている。
九州はディスカウント王国だ。所得水準が全国平均と比べて低く客の低価格志向が強いうえ、大型店を出店する際にハードルとなる土地価格も低い。そのため、トライアルやミスターマックス、ルミエール、ダイレックスなどの有力ディスカウント店がこの地で創業し、しのぎを削る。その中でも、コスモス薬品は九州一の売上高を誇る。
毎日安いから客も安心して来店
強さの秘訣は、ディスカウント王国で磨き上げた低価格と集客力にある。象徴的なのが同社の食品売り場。同業の大手上場ドラッグストアは売上高に占める食品構成比が1~3割程度だが、コスモス薬品の同比率は55%にもなる。生鮮3品以外なら菓子、加工食品、冷凍食品など何でも格安で販売しているため、ドラッグストア業界からは「コスモス食品」と揶揄されるほどだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら