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政府も司法も思考停止、沖縄ありきの基地移転 そもそも沖縄の地理的優位性はどうなのか

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普天間基地に駐機する輸送機「オスプレイ」。住宅街にここまで近接する基地は異例だ(EPA=時事)

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シンクタンク「新外交イニシアティブ」(ND)の企画で筆者は2016年9月中旬、ワシントンで日米関係に詳しい識者らと意見交換した。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画に対し、一部の元米政府高官らは懐疑的だった。

日本の外務省は「17年2月ごろに辺野古埋め立てを本格開始する」とワシントンで説明しているようだ。これに反対する翁長雄志沖縄県知事を相手に、国が提訴した違法確認訴訟の上告審で国勝訴が確定する時期を年明けに想定しているのだろう。

それでも米国側の対日政策専門家の一部に悲観論があるのは、翁長知事が裁判以外にもさまざまなカードを握っていることを理解しているためだ。今回は埋め立て許可の「取り消し」をめぐる訴訟だが、次に知事は許可の「撤回」ができる。大規模公共事業では工事途中で現況に合わせて計画が見直され、その都度、事業者の国は知事の承認を必要とする。知事がこの承認を拒否すれば再び国が訴訟を起こす必要がある。一度や二度ではなく、複数回の途中見直しが想定されており、完了まで何年かかるか見通せない状況だ。

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