有料会員限定

巨額の長期国債買い入れで出口の損失7兆円説 17年度中に物価上昇率2%達成ならどうなる

印刷
A
A

9月8日、在日米国商工会議所主催の講演会で、中曽宏日本銀行副総裁は「金融緩和政策の総括的な検証に向けて」と題した講演を行った。

質疑応答で「物価上昇率2%を実現したらどうするのか」という質問が出た。金融緩和の正常化(出口)について問われたのだ。

これに対して中曽副総裁は、「目標に到達したらシャンパンやおいしい日本酒を買うかもしれない。その対価は喜んで支払って、お祝いしたい」と流暢な英語でジョークを述べ、聴衆の笑いを誘った。その後にこう付け加えた。「一貫して(金融緩和の)正常化を念頭に置いて臨んでいる。日銀スタッフはその能力を十分に備えた人材だ」。

出口の話は時期尚早 政策委員が損失を計算

金融緩和で長期国債の膨大な買い入れを続けた結果、日銀の保有残高は直近で約340兆円と「量的・質的金融緩和」を開始する前の3倍強に膨れ上がった。仮に物価目標を達成した場合、今度は、出口で抱え込んだ巨額の国債をどうするのか。市場関係者にはこうした懸念がある。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
トヨタが新型クラウンから始める販売改革の衝撃
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
平気で「サラダ」を食べる人が知らない超残念な真実
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
任天堂Switchが「6年目でもまだまだ売れる」根拠
宅配ドライバー「多重下請け」で疲弊する深刻問題
宅配ドライバー「多重下請け」で疲弊する深刻問題
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
経済の新常識
日銀vs内閣府、統計論争の結論はどうなった
毎月25日から月末に調査、翌月6営業日発表
値上げ効果一巡で息切れ、特売が価格を下押し
考えるのが景気か相場かで、見る指標が異なる
あらゆる仕事の基本となる統計理論をマスター
景気動向はこの3指標をチェックすれば大丈夫
経済学の大家、吉川洋・立正大学教授が憂う
必要なのは「期待」よりアニマルスピリット
ケインズ「不確実性」を否定する現在の主流派
行動経済学やゲーム理論で人間心理が丸わかり
国債保有多いゆうちょや信金・信組に要注意
3年前からすでにマーケットの様相は様変わり
三菱東京UFJ特別参加者返上もボディブロー
日銀OBの岩田一政氏、須田美矢子氏がしかる
17年度中に物価上昇率2%達成ならどうなる
物価下落に逆戻りでいよいよ正念場の金融政策
総額28兆円の大型経済対策に根拠はあるのか
リーマン後大盤振る舞いも先進国最低の成長率
円高がここまで進んだ理由を経済理論で考える
いまや外国人投資家に代わって株式市場の主役
安倍政権は非常時対応から構造改革に転換せよ
日銀の「総括検証」で金融政策はこう変わる
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内