人類が生み出した組織の中で、最も長く持続してきたものの一つが宗教組織である。
宗教はさまざまな問題を抱えながらも、仏教であれば優に2000年以上、キリスト教も2000年、イスラム教は1000年を超える歴史を持っている。世界各地の文明や王国・帝国よりも長く存続している。
これらの宗教が、なぜその生命力を維持することができたのかを考えることは、ビジネスにおける組織運営の点でも意味があるだろう。
また、グローバルにビジネスを展開する時代、世界における宗教事情や人々の価値観についての基本的な理解が欠かせない。
すべての宗教を網羅的に扱うことはできないので、ここでは人口比的に大きな影響力を持つ二つの宗教、すなわち、キリスト教とイスラム教に焦点を絞り、その後、日本の宗教にも目を向けたい。
キリスト教はその多様性に留意
22億人の信徒を抱えるキリスト教は、人口では世界ナンバーワンの宗教である。日本ではクリスチャンは1%未満のマイノリティだが、世界に出ると3人に1人がクリスチャンとなる。ビジネスの世界でも当然、一定の影響力がある。
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