スポーツ文化という点でいえば、高校野球は国内ではオリンピック以上の波及力があるのではないか。4年に一度しか開催されないオリンピックに比べ、高校野球は毎年、それぞれの地元で大いに盛り上がるからだ。
ネット情報が飛び交い、夏の大会ともなると地方局は地方大会初戦から放映している。全国ネットでも「高校野球ニュース」がある。それが、ベスト8、ベスト4と勝ち上がっていけば、地元はお祭り騒ぎとなる。地方紙にも連日のように校名が大きく掲載されていく。認知度の向上は、少子化時代の学校経営にとっても不可欠な要素である。
そんな高校野球のマネジメント事情を探ってみた。
甲子園出場は2009年夏の一度だが、全国の野球関係者から名前を聞かないことがない。それが横浜隼人高校の水谷哲也監督である。全国でも最激戦区といわれている神奈川県で横浜高校や東海大学付属相模高校、桐光学園高校といった高い壁に挑みながら、つねに県内上位をキープする。
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