野球では、微妙な判定が試合の流れを変えてしまうことがある。特に接戦ではストライク、ボールの判定一つが勝敗を分けかねないだけに、審判に対する選手の信頼は不可欠だ。精神面で動揺しやすい高校生ならなおさらで、「今のはストライクじゃないのか」など判定への疑問が続くようだと、本来の力を発揮できなくなる。
こうした重責を担っている審判とは、どんな人たちなのだろうか。高校野球の審判になるには、まず都道府県の高等学校野球連盟に登録する。その後、講習や練習試合などで経験を積んだうえで公式戦デビューとなるが、「2〜3年で夏の地方大会に出られれば早いほう」(審判経験者)だという。審判を目指す人の多くが高校野球経験者だ。
資格は必要ないが、『高校野球審判の手引き』には審判の要件として「優秀な審判技術の持ち主であると同時に、高校野球らしさを正しく教える指導者でなければなりません」と書かれている。
高校野球に詳しい中島隆信・慶応義塾大学教授によると、「高校野球の審判は判定を下すだけの存在ではなく、高校生らしくスポーツマンシップにのっとってプレーしているかをチェックする役割」だという。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら