独善的、時代錯誤と批判を浴びることが多い日本高等学校野球連盟(日本高野連)。選手の健康問題や不祥事への対応、商業化などさまざまな課題にどう対応していくのか。八田英二会長を直撃した。

はった・えいじ●1949年生まれ。71年に同志社大学経済学部卒業。98年から2013年まで同志社大学学長。10年に全日本学生野球協会会長就任(現任)、15年から現職。(撮影:ヒラオカスタジオ)
──高校球児の健康を考えれば、炎天下でのプレーは避けるように配慮すべきではないですか。
朝とナイターに分けてやるというアイデアはある。ただナイターにすると、夜の8~9時まで大勢の高校生を応援させるのかという苦情が必ず出るし、応援団を宿泊させなければならず、費用の負担が膨らむ。
冷房の効いたドーム球場や北海道で開催することも考えられるが、歴史的に甲子園を離れられない。
やはり熱中症対策に最善を尽くすしかない。ラグビーやサッカーは試合時間中走りっぱなしだが、野球は半分休んでいる。守備のときでも動くのはほとんど投手で、残りはボールが来るのを待っている。だから試合中は厳しくない。
問題は試合前の練習で、無理やり走らせるといったことはまずい。これは各学校の監督の指導だが、今はほとんどの監督が知識や自覚を持っている。高野連も甲子園のベンチに冷房や飲み物を準備し、理学療法士も待機させている。
記事全文を読むには有料会員登録が必要です。
(残り 2253文字 です)
【9/30(火)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
無料会員登録はこちら
ログインはこちら