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高校野球 熱狂の表裏 なぜ感動が生まれるのか

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いよいよ戦いの火ぶたが切られる。球児たちが懸命にプレーをする姿は、日本中に感動を巻き起こすだろう。101年目を迎えた国民的行事に多角的に迫る。

(本誌:中島順一郎、山川清弘、鈴木良英、山本直樹、二階堂遼馬)
写真:高校球児のあこがれの地、阪神甲子園球場。今夏はどんなドラマが生まれるか

 高校野球が愛される絶妙な仕掛けがあった

試合結果を読めない意外性がファンの心をつかむ(写真は今春優勝の智弁学園)(時事)

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今年は、どんなドラマが生まれるのか──。8月7日からいよいよ全国高等学校野球選手権大会(夏の選手権大会)が始まる。47都道府県の地方大会を勝ち抜いた代表校が繰り広げる熱い戦いだ。高校球児たちの全力プレーを見れば、心を揺さぶられるのは間違いない。

高校野球はもはや国民的行事になっている。夏に開かれる全国高校野球選手権大会の入場者数は2008年以降、約15日間で80万人を超えている。甲子園球場のリニューアル工事によって収容人数は07年の5万0454人から08年は4万6229人(現在は4万7508人)に減ったにもかかわらず、だ。

昨夏の大会は入場者数が86万2000人に上り、1日の最高入場者数は8.2万人と過去最多の8.3万人に迫った。原動力は早稲田実業学校高等部(西東京)の清宮幸太郎選手である。父はラグビー・トップリーグ、ヤマハ発動機の清宮克幸監督だ。当時1年生ながら豪快なホームランを放つなど、親譲りの恵まれた体格と高校生離れした実力をいかんなく発揮して大活躍した。

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