マーガリン、はちみつ、コーヒーなど、TPP合意によって関税が大きく引き下げられる身近な食品への影響を探った。
輸入マーガリン優勢の沖縄図式が全国に!?
マーガリン30%関税撤廃
マーガリンは現在の関税29.8%が、TPP発効後6年で撤廃される。
業務用主体に22万トンのマーガリンを国内生産する一方、輸入は556トンにとどまる(2014年度)。「輸入品は本当に受け入れられるのか、製品の質はどうなのか」(日本マーガリン工業界)と、業界も影響度を図りかねている。
しかし日本の消費者にもしっかり根付く輸入マーガリンもある。沖縄限定で販売されている「ホリデーマーガリン」(写真)だ。国内大手ブランドを抑え沖縄でシェア首位の座を占める、現地ではロングセラー商品だ。
輸入元はカナダ。「塩分が少し多いのが特徴。チャンプルーなどに使ったり、ご飯の上にかけて食べる人もいる」(ホリデーマーガリンを輸入販売する湧川商会の金城英樹常務)。
価格は1個300~350円と高め。「ここ数年の円安で年々値上げを余儀なくされ、シェアも落ちた」(金城常務)。しかし関税撤廃後は仕入れ値が数十円程度下がると予想され、同社は巻き返しを期待する。沖縄に続き、輸入マーガリンは全国にも根付くか。
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