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二人の首領(ドン)「切れた絆」 伊藤雅俊と鈴木敏文

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今年3月のセブン&アイHDの入社式で言葉を交わす伊藤名誉会長(右)と鈴木会長

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5月11日に開かれたセブン&アイ・ホールディングス(HD)の取引先懇親会の会場では、創業者である伊藤雅俊名誉会長がまもなく退任する鈴木敏文会長と談笑する姿が見られた。

セブン‐イレブン・ジャパン(セブン)の井阪隆一社長を交代させるという鈴木会長の人事案に伊藤名誉会長が同意しなかったことが、鈴木氏の退任に至る騒動の発火点になっている。それだけに、二人が親しげに語り合う様子は関係者には意外感をもって受け止められた。

資本家と経営者として対峙してきた男たちの50年にわたる関係が、まもなく終わろうとしている。そこには、常人にはうかがい知れぬ感慨があるのだろうか。

「資本と経営の分離」──。退任を表明した4月7日の記者会見で、鈴木会長はこの言葉を繰り返した。創業家である伊藤家の下で、鈴木会長は「雇われ経営者」でしかない。しかし、セブン‐イレブンの実質的な創業をはじめとして、圧倒的な実績でその発言力を高めてきた。

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