業界トップのセブン‐イレブンは歩みを止めず愚直に変わり続ける。1日100万円を売り上げる実験店舗の秘密に迫った。
神奈川の川崎登戸駅前店(登戸店)。外観はごく普通だが、一歩足を踏み入れると見慣れたセブン‐イレブンとは明らかに違う。たとえば、通常は入り口の窓側に設置される雑誌コーナーがない。店の中央にはグループ傘下の雑貨店「ロフト」の商品が並べられているほか、高級感のある木目調の棚に豊富な種類のワインがずらり。その横に置かれた冷蔵ケースにはチーズや生ハムなど、おつまみがぎっしりと詰まっている。
実はこの店、次世代のコンビニの形を探る実験店なのだ。
鈴木敏文会長の指示で「ストア・イノベーションプロジェクト」が始まったのは4年前。発足時のメンバーはわずか3人だった。プロジェクトリーダーを務めるセブン‐イレブン・ジャパン(セブン)の山口圭介執行役員は「10年後、20年後の社会を見据えて、そのときのセブンがどうあるべきかを考えてほしいと言われた」と、当時を振り返る。
エリアマネジャーとして山口氏が担当していた直営の登戸店を実験店に決め、バックヤードをチームの拠点にした。「発想したらすぐに売り場を変えて検証する。とにかくスピード重視。圧倒的に数字が変わるような仕事ができれば協力者も増やせると思った」(山口氏)。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら