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サード・ポイントの過激な一面 セブンに詰め寄る米ファンド

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ローブCEOが設立したサード・ポイントは昨年に20周年を迎えた(Getty Images)

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鈴木敏文会長退任の発端となったセブン&アイ・ホールディングス(HD)の人事騒動は、米投資ファンドのサード・ポイントが3月27日付で取締役宛に送った書簡で世の中の知るところとなった。サード・ポイントは昨年10月、投資家向けの報告書でセブン&アイHDへの投資を明らかにしたが、5%以上保有した場合に届け出が必要な大量保有報告書は出ておらず、会社側もその保有割合を把握できていないようだ。

サード・ポイントの投資戦略は複数の種類の投資を並行して行うマルチストラテジーと呼ばれるもの。株式投資は数ある投資手法の1つにすぎない。時には委任状争奪戦などで経営者との一戦も辞さないことから、最高経営責任者(CEO)のダニエル・ローブ氏は米国でアクティビスト(行動する株主)と呼ばれる。

日本で見せない顔

ローブ氏が投資先企業に送る手紙は、「(会社は)補修が必要な古びた絵画のよう」(国際競売会社サザビーズCEO宛)、「株主に属する利益を内部者が着服する取引は許さない」(米ヤフーの取締役会宛)などと手厳しい。経営者を「愚か」呼ばわりするのは常套で、「へま」「尊厳を失う」といった言葉も並ぶ。サザビーズは買収防衛策で対抗しようとしたが、委任状争奪戦でローブ氏自身をはじめとする取締役を送り込まれ、CEOは退任に追い込まれた。不祥事探しも得意で、ヤフーの元CEOは学歴詐称をローブ氏に暴かれて解任された。

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