離婚時の「へそくり持ち逃げ」、法的問題は? 夫婦の「共有財産」はどう扱われるのか

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共有財産ならば「へそくりの持ち逃げ」はダメなのではないか?

「いいえ、持ち逃げして使ってしまうこと自体は、『共有者』ですので、問題はないのです。ただ、厳密に言うと、『後できちんと清算をするので、持ち逃げをしても問題がない』ということです。

後からきちんと財産分与の計算をしたときに、持ち逃げした人のほうが多く持っていってしまっていた場合は、その差額分を返さなければなりません」

“実質的な清算”とは?

なるほど、後で清算をすることが前提になっているということか。ただ、本当に清算をしているのだろうか。

「たとえば、妻が子供を連れて家を出て、別居して新生活を始めるなどの場合、何かと物入りなので、『持ち逃げ』は仕方のないことだと思います。

こういうケースでは、夫もそのあたりを考慮して、むげに『返せ』とは言わないのが実情です。その代わり、当面の間、養育費はなしにするなどの方法で、実質的には清算をしていると考えることもできます」

離婚してしまうのであればやむを得ないが、なるべく夫婦のために使いたいところだ。

佐々木 未緒(ささき・みお)弁護士
東京護士会所属。ココロもケアする離婚弁護士。離婚は次の新しい人生で幸せになるための第一歩。離婚はそのプロセス次第でたくさんのことを教えてくれる。そしてたくさんの新たなシアワセを運んでくれる。「シアワセな道に歩む第一歩を私と共に歩みましょう!」
事務所名:弁護士法人 未緒法律事務所

 

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