東京ディズニーランド「我が世の春」、デフレ下でも強気の値上げ

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東京ディズニーランド「我が世の春」、デフレ下でも強気の値上げ

このデフレ時代にまさかの「値上げ」--。

オリエンタルランドは2010年12月10日、11年4月から東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の個人向け1日パスポート(18歳以上)料金を、400円アップの6200円にすると発表した。値上げは06年9月以来、4年半ぶりとなる。

値下げムードに慣れ切った世間の風潮とは一線を画す“逆張り路線”。だが、同社は「景気の先行きは厳しいだろうが、値上げはあくまでハード、ソフト両面でのパークの体験価値向上を反映したもの」と、値上げと経済環境とは別物と説明する。

その言葉どおり、値上げに見合う布石は打ってきた。前回の値上げ以降、新規アトラクションやイベントなどの設備投資に約1400億円を投入。来園者への調査でも、体験価値の向上はお墨付きをもらっている。

また、値上げ後の1時間当たり料金(1日8・5時間の平均滞在から換算)は729円と、首都圏のほかのテーマパークに比べて安い。オリエンタルランドからしてみれば、価格改定後の水準も依然リーズナブルなのだ。

不安は周年事業明け

それにしても、なぜこの時期に値上げを決めたのか。長雨と猛暑に泣かされたテーマパークが多かった10年4~9月期、同社は過去最高の営業利益(前年同期比74・6%増の277億円)を上げる独り勝ちの状況に自信を持ったといえる。天候不順でも来園者数は増加(同65万人増)。それ以上に同業者を驚かせたのが、来園者単価の上昇だ。

TDSのオリジナルキャラクターである「ダッフィー」などの商品販売が好調で、前年同期比367円増の9840円となった。

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