大発会から6週間で日経平均株価が4000円を超す崩落相場を演出したのは欧州勢だ。東京証券取引所が発表した海外投資家の地域別売買状況によると、欧州投資家の1月の日本株売買は9286億円の売り越し(外国人全体でマイナス1兆0763億円)。北米(同マイナス125億円)、アジア(同マイナス1345億円)を抑え断トツの売りだった。
産油国の政府系ファンド(SWF)は、長期化する原油安で財政が悪化したため保有株式の売却を加速させた。その原油相場の下落基調をベースに原油売り・円買い・日本株売りの複合トレードを仕掛けたのがCTAと呼ばれるヘッジファンドだ。いずれも運用拠点を欧州に置く。おまけに2月にはドイツ銀行の信用不安という懸念材料も表面化し、欧州発の売り注文が飛び交った。
企業業績が決める株価 来期は弱気予想が続出?
昨年8月のチャイナショック時には中国からの資本流出や新興国経済の退潮、そして米国金融政策の不透明感などがマイナス材料となった。それぞれが一段と深刻になるとともに、一時1ドル=110円台をつけるなど円高が加速したことで、日本経済に対する警戒感や企業の収益悪化懸念へと複雑化していったのが今の下げ相場だ。
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