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米ジャンク債の第一人者は語る INTERVIEW

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米国経済を揺さぶり始めたジャンク債市場。この分野で著名な2人の米投資会社幹部に直撃した。

(聞き手:リチャード・カッツ)

Martin Fridson●ハーバード大学MBA(経営学修士)取得。債券の分析などの著書多数。米国債券アナリスト協会(FIASI)元会長。米国では「ジャンク債の世界で最も著名な人物」といわれている。

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──格付けが投資不適格級のジャンク債(金融業界では「ハイイールド債」と呼ばれる)の利回り上昇(価格下落)を金融危機の予兆と見る人もいます。

リーマンショックのあった2008年のような問題ではないだろう。あのときは住宅ローン債権が明らかに過熱状態で、その結果が金融システムのあらゆる面に現れていた。今は原油価格やその他の商品価格の大幅な下落による混乱が生じ、市場リスクはエネルギーや金属といった商品セクターに集中している。

現在、ディストレス率が過去の平均を超えている。同比率は(経営破綻かそれに近い状態で)米国債との利回り差が10%ポイント以上あるディストレスト債の数をジャンク債の数で割ったものだ。商品セクターを除いてもその比率は平均を超えている。

──どれくらいの水準ですか。

商品セクターを除いたディストレス率は数日前で約20%だった。これまでの業界全体の平均は15%だ。商品セクターは危機的で、ディストレス率は60~80%にまで達した。これは今後、デフォルト(債務不履行)率が約25%になることを意味する。商品セクターを除いた場合でも、そのディストレス率からデフォルト率は少なくとも5・8%になるとみられている。これは格付け会社の予想だ。参考までに言えば、これまでの全業界のデフォルト率の平均は約4・5%。景気拡大期の1年間のそれは通常2~3%だが、不況のピーク時には10%を超えることもある。

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