わが世の春はどこまで続くのか。2015年度上半期のJRや大手私鉄の決算は各社とも絶好調だった。通期で見ても、会社計画を上回り過去最高益を更新する会社が続出するのは確実とみられる。牽引しているのは訪日外国人客をはじめとした利用者の増加だ。
大手各社の鉄道事業の売上高営業利益率は軒並み10%以上。製造業の平均値7.0%(14年3月期)、非製造業の平均値5.6%(同)を大きく上回る。
設備投資など長大な路線を維持し安全運行するための固定費が重く、損益分岐点は高い。が、いったん損益分岐点を越えると、追加的なコストがほとんど発生しないため売り上げがほぼそのまま利益となる。利用者が増えれば増えるほど採算がよくなるのだ。
だが、鉄道事業が将来にわたって安泰とは言い切れない。沿線人口が減少すれば鉄道利用者は減る。沿線人口は減らなくても、高齢化によって生産年齢人口が減れば通勤などで電車を利用する機会が少なくなるため、やはり鉄道利用者は減る。
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