通勤・通学、日常の移動に不可欠な鉄道。訪日外国人の増加や五輪開催に向け重要性はますます高まる。だが鉄道会社の取り組みは首をかしげたくなるものばかり。利便性向上への課題は山積みだ。
混雑 遅延 客のマナー みんな鉄道に不満だ!
「とにかく不便になった」 横浜からJR東海道線を使って東京まで通勤する20代半ばのビジネスマンは憤る。
矛先を向けているのは今年3月に開業した「上野東京ライン」だ。東海道線と高崎線、宇都宮線が互いの区間に乗り入れる相互直通運転がスタート。それまで東海道線上りの終点は東京駅だったが、上野東京ライン開業以降は乗り換えなしで高崎や宇都宮方面に行けるようになった。
ところが、群馬・栃木から静岡までが一本でつながることにはデメリットもある。ダイヤが乱れやすいのだ。高崎線や宇都宮線で遅延が生じると、東海道線にも遅れが出る。通勤ラッシュの時間帯に重なった場合は最悪だ。つい先日も、早朝に高崎線内で起きた人身事故で上野東京ラインと京浜東北線がそろって遅れ、朝一番の大事な約束をキャンセルした。
「JRは本当に利用する客のことを考えて始めたのか。毎日のことだけに非常に腹が立つ」(男性)
通勤電車で起こる混雑・遅延の悪循環
利用者の8割が鉄道に不満──。本誌は10月、「東洋経済オンラインメールマガジン」登録者を対象に鉄道に関するアンケートを実施し、2257人から回答を得た。その結果をまとめたのが図表1、2だ。
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