円安が致命傷となったスカイマーク
「破綻の最大の要因は、円安だった」
今年1月28日、民事再生法適用を申請した中堅航空会社のスカイマーク。井手隆司前会長は為替に振り回された悔しさをにじませた。
スカイマークは国際線参入を目指し、2011年、欧エアバスから2階建ての超大型旅客機「A380」を購入する契約を結んだ。当初の投資予定総額は約1560億円。為替の前提は1ドル=83円だったが、14年3月末には102円となる。総額は1915億円と、約350億円も膨らんだ。14年度には支払いのピークを迎えることになっていた。
円安により、燃油費や、国内線に導入した「A330」のリース料も膨張。14年3月期は赤字に転落し、資金繰りが危うくなっていった。
井手氏は「1ドル=100円前後は想定したが、それ以上円安が進むとは思わなかった」と漏らす。しかし驚くべきことに、スカイマークは為替予約をしていなかった。決算短信にはつねにリスクとして記載されていたにもかかわらずだ。
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