有料会員限定

闘論! まだまだ円安? そろそろ円高? 専門家2人が読む今後のドル円相場

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 最新
拡大
縮小

今後のドル円相場は。若手実力派ストラテジストの池田氏と「伝説のディーラー」の異名を持つ若林氏に聞いた。

【円安派】円売り根強く 135円に到達

野村証券 チーフ為替ストラテジスト 池田雄之輔

いけだ・ゆうのすけ●1995年東京大学経済学部卒業、野村総合研究所入社。野村インターナショナル(ロンドン)エコノミストなどを経て、2011年から現職。(撮影:今 祥雄)

特集「為替ショックが来る」の他の記事を読む

ドル円相場の行方を考える際には紙飛行機をイメージすればいい。紙飛行機は風が吹いていればその風次第。風がないときは機体のバランスに従って飛んでいく。ドル円相場にとって日米金利差は風で、機体のバランスが円の需給だ。

まず日米金利差は、FRB(米国連邦準備制度理事会)が今年の12月に利上げを開始すると想定すると、2017年いっぱいは利上げを継続している可能性が高い。一方の日本はゼロ金利が続いていると予想される。つまり、日米金利差はドル高円安に作用する拡大の方向で、風が吹く状態にある。では、機体のバランスに当たる円の需給はどうか。

投機筋の動向として注目されるシカゴ通貨先物取引の円ポジションは9月初めにほぼ中立となった。つまり円買いにも円売りにも傾いていない。一方、足元のドル円レートは昨年8月から約18円円安の1ドル=120円前後で推移している。

この間、昨年10月末に日本銀行の追加緩和策もあったが、120円まで円安が進んだ主な要因は円売り需給といえる。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
為替ショックが来る
さらなる国債格下げで何が起こるか
新興国通貨リスクを総点検
ギリシャや難民など問題山積だが…
世界的権威が語るドル・ユーロ・元の明日
経済の対外開放をめぐるジレンマ
米国一の中国経済通が喝破
実態はポートフォリオの組み替え
突然の切り下げに秘められた意図
中国とブラジルが鬼門
支払いめぐり裁判ざたも
相場の乱高下は米国発
円高なら韓国やタイにシフトも
欧米中を知りつくすDMG森精機トップに聞く
車から100円ショップまで、日本企業の戦い
通貨ストラテジストが易しく解説
専門家2人が読む今後のドル円相場
プロ15人の為替最新シナリオ
実録ディーリングルーム
米中発の激震に備えよ
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内