通貨を売買して為替差益を得るFX(外国為替証拠金取引)。投資家はFX会社から配信されるレートで売買するが、相場急変時にその配信がストップするなどで売りたいときに売れず、思わぬ損失を抱えてしまう事態が多発している。
中国が予想外の元切り下げに踏み切ってから約2週間が経った8月24日。週明けとなるこの日の為替市場は、世界株安に揺れた前週の流れを引き継いで荒れ模様となった。
8月24日の波乱では未収金が9億円
波乱は朝の南アフリカランド急落で幕を開けた。午前7時30分からの30分間で、ランドは対円で約6%も下落(図1)。ドル円でいうと1ドル=120円から113円近くに円高が進んだに等しい。1時間ほどでランドの値は戻ったが、レート配信を一時停止したFX会社もあった。
その日の夜、午後10時ごろ。今度はドル円で120円台から一時116円台へと一気に円高が進んだ。マネーパートナーズの奥山泰全社長は驚きを隠せなかったと振り返る。
「リーマンショック時は1時間で1円の円高というスピードだったが、この日は1分半で4円弱も動いた。見たこともない速さだった」。同社はレートの配信を続けたが配信を止めた会社も出たという。
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