生保業界に異変──2015年3月期決算で、戦後初めて保険料等収入のトップの座が代わった。第一生命が日本生命(ニッセイ)を抜いた。その原動力となったのが、銀行窓口での保険販売だ。
第一生命グループで銀行窓販を担っているのが第一フロンティア生命。同社の15年3月期の保険料等収入は1兆8997億円と、前期に比べ6000億円以上も増えた。一方の日本生命の銀行窓販額は4900億円程度。前期比300億円ほどの増加にすぎなかった。
日本生命も銀行窓販強化に動く。7月1日、新商品を投入した。外貨建て一時払い終身保険「ロングドリームGOLD」。米ドル、ユーロ、豪ドルの3種から客が指定した通貨で運用する。これは第一フロンティア生命の主力商品「プレミアジャンプ」と同様、資産運用ニーズに応えるものだ。
これまで日本生命は「殖やしたい」ニーズより「残したい」ニーズを重視、相続対策用の保険に力を入れてきた。殖やすニーズに応える商品の売れ筋は市場環境により短期間で替わってしまうことも一因だった。
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