訂正:ソニー、中国で来年1月からPS4を発売へ 同国でのゲーム機販売解禁を受けて
[上海/東京 11日 ロイター] - ソニー<6758.T>のゲーム子会社、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は11日、中国市場で来年1月11日から、据え置き型ゲーム機「プレイステーション4」を発売すると発表した。価格は2899元。上海の自由貿易試験区の規制緩和を受けての参入で、米マイクロソフト<MSFT.O>が9月下旬からゲーム機を発売したのに続く。巨大市場への参入で、好調なPS4の販売に弾みをつける。
携帯型ゲーム機「プレイステーションVita(ヴィータ)」も1299元で発売する。11日夜から、上海のソニー・ストアや家電量販店で予約を受け付ける。
中国ではゲーム機だけでなく、ソフト販売も当局の認可が必要で、殺人や女性の肌露出を表現したゲームソフトの販売は制限される見込み。SCEによると、中国現地のソフトメーカー26社が参入する予定で、中国内外を含めてソフト30本(訂正)を申請中という。
上海の発表会に登壇したSCEの織田博之・アジア統括は記者団に対して「中国政府と協力して幅広いコンテンツを中国のユーザーに届けたい」と語った。
中国でのPS4の価格を日本円に換算すると5万円を超え、国内の3万9980円より割高だが「価格はそれぞれの市場特性に応じて戦略的に設定している」(SCE広報)とした。
<ゲーム事業が全社けん引>
中国では、青少年に悪影響があるとして、2000年からゲーム機の販売を禁じていたが、今年1月から上海の試験区に限ってゲーム機の販売を解禁。これにより、ソニーや任天堂<7974.T>、マイクロソフトなどゲーム機メーカーの参入が可能になった。
SCEは現地の上海東方明珠<600832.SS> と設立した合弁2社を通じて、ゲーム機とソフトを販売する。マイクロソフトは今年9月29日から上海試験区で、据え置き型ゲーム機「Xbox One」を3699元で販売開始。任天堂は、中国市場への参入方針を明確にしていないが「色々と研究はしている」(岩田聡社長)としている。
PS4は2013年11月から発売。1年足らずの今年9月末時点で1350万台の出荷台数を突破し、歴代のPSシリーズで最速の普及ペースで好調に推移。12月2日時点の販売地域は世界123カ国で、来年1月から中国が加わることになる。
スマートフォンの販売不振で今期も巨額赤字に陥るソニーにとって、ゲーム機事業は数少ない収益源。世界各国でPS4の販売を一段と加速させ、ゲーム事業とネットワーク事業の収益拡大を図っていく。
*本文3段落目の当局に申請中のソフト30本について、「中国以外」を「中国内外」に訂正します。
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