国債累増、問題の本質をごまかしてはならない

返済時に誰がどれだけ負担するのかがが問題

安倍首相は2015年10月に予定されていた消費税率の10%への引き上げを17年4月に延期すると発表

日本の財政について、誤解を誘う説明が多い

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日本の2014年度の当初予算では、国債の発行額は41兆円で年度末の残高は780兆円と見込まれている。国債残高の累増が止まらない現状について、孫子の代まで借金が残ってしまうから財政再建を急ぐべきだという主張があるのに対して、「借金だけ残るのではなく金融資産も残る」、「政府の借金は国民の資産である」、「国債発行は右のポケットから左のポケットに金を移すようなものだ」、「夫婦間の貸し借りと同じだから借金ではない」など様々な反論がある。

これらの指摘や比喩はそれぞれ国債発行の一面を捉えたものに過ぎない。こうした表現から、様々な誤解が生まれていることは明らかだ。ひょっとしたら発言者は、一面のみを強調することで意図的に人々の誤解を誘おうとしているのではないか、と思えることもある。誤解の上に成り立つ安定は砂上の楼閣で、それが崩れる時には大きな混乱を引き起こす恐れが大きい。

銀行預金が預金者の資産であるのと同時に銀行の負債であるように、金融資産とはそもそも誰かの負債なのだから、「国債は国の借金だが同時に金融資産でもある」というのは真実だ。

日本の金融資産と負債は、それぞれ合計すると約6900兆円になり金融資産と負債は同額である。(注:外貨準備の中の金とSDRは対応する負債が無いため厳密には3兆円ほどの差がある)

日本は財政赤字のファイナンスを国内貯蓄で賄うことができており、対外資産481兆円に対して対外債務は81兆円で、対外純資産は約330兆円ある。国債を増発して、その資金を海外からの借り入れで賄わずに国内で調達すると1158兆円ある政府債務が膨らむが、一方で国内のどこかの部門の金融資産が同額だけ増加するので、金融資産と金融負債は同額という関係は崩れない。

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