自民党圧勝ムード、原因は「野党の自滅」 再編で誕生したばかりの党に風は吹かず

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民主党は、代表自身が大苦戦を強いられている。東京1区の海江田万里氏は党代表として、全国の候補の応援をしなければならない。そのため、自身の選挙区での活動は手薄だ。

海江田氏が元来、選挙に弱く、2012年12月の衆院選でも比例復活当選で議席を守っている。今回は、自民党から集中砲火が浴びせられている。菅義偉官房長官や谷垣禎一幹事長など幹部が次々と海江田氏の対抗馬の応援に入っており、小選挙区での当選に暗雲が垂れ込める。

自民党がターゲットにしているのは海江田氏だけではない。千葉4区の野田佳彦氏や宮城5区の安住淳氏にも、自民党は攻撃の手を緩めていない。

一部地域では民主が票固めに成功

だが、民主党もやられっぱなしではない。野田氏も安住氏も、地盤は強固。にわか仕立ての候補に、そう簡単に議席を譲ることはないだろう。北海道では民主党は新党大地と組み、組織力を駆使して挽回を目指している。また愛知県では「民主王国」が復活しそうな情勢にある。

与党にも余裕があるわけではない。公明党は東京でこれまで以上の引き締めをはかっている。

というのも、公明党の比例票は2005年の約900万票をピークに、減少しているからだ。とりわけ2012年の衆院選で、公明党が東京で獲得した比例票が66万票と激減し、大きなショックとなった。比例1位の高木陽介氏の当選は早々と決まったが、2位の高木美智代氏は17人の定数のうち16番目。当選の確定は翌日に持ち越された。

同党関係者は述べる。「公明党は国政より早く、東京都議会に進出した。東京は大票田で、かつては『100万票ある』と言われたが、最近は集票力が落ちてきている」。

カリスマの不在が原因かもしれない。東京ブロックと同じ範囲の参院東京都選挙区で1992年には約90万票、1998年には約97万票を獲得した浜四津敏子氏は、支持母体の創価学会婦人部から絶大な信頼を得ていたが、今はそうした存在がいない。選挙戦後半、公明党は票の多い東京23区内を集中的にテコ入れしていく。

選挙の勝敗において、大きな要素になるのは投票率だ。自民圧勝ムードが報じられる中で、株価は急騰。株式市場はすでに選挙は終わったかのようにとらえている。14日までに有権者の関心は薄れ、投票所から足が遠のく可能性も高い。投票率が下がれば、与党(とくに公明党)にとってはプラスに働き、浮動票を頼みにしている野党(共産党を除く)は、ますます苦戦することになる。
 

安積 明子 ジャーナリスト

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あづみ あきこ / Akiko Azumi

兵庫県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。1994年国会議員政策担当秘書資格試験合格。参院議員の政策担当秘書として勤務の後、各媒体でコラムを執筆し、テレビ・ラジオで政治についても解説。取材の対象は自公から共産党まで幅広く、フリーランスにも開放されている金曜日午後の官房長官会見には必ず参加する。2016年に『野党共闘(泣)。』、2017年12月には『"小池"にはまって、さあ大変!「希望の党」の凋落と突然の代表辞任』(以上ワニブックスPLUS新書)を上梓。

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