シトリックス、B2B企業の超刺激的な職場

デザイン思考をオフィスで具現化

デザイン思考の実践に有効な、ガラス張りのオープンな雰囲気のシトリックスのスタジオ。

特に、自分のスマートフォンやタブレットを業務に利用する「BYOD」や、企業からこれらのデバイスが配布されている社員たちは、いくら業務アプリであっても、使い方を覚えなければならないアプリや、使いにくいアプリを開こうとしてくれない。魅力的なソーシャルメディアやゲームに負けないデザインと体験がB2Bのアプリにも必須の条件となったのだ。

しかしながら、デザインを推進するカスタマーエクスペリエンス部門の拡大だけでは、世界に拠点があるシトリックスの「文化的側面」を、顧客中心主義へと移行させるのは難しい。

そこで、カレッジ氏が中心となり、シトリックス社内でデザイン思考に関する教育を行い、デザインによって製品やマーケティングを作り、ロイヤルティを高めるか、という学びを世界中の社員にインプットしているのだ。これがカレッジ氏のいう「特権」のひとつである。

職場の工夫「手触りを大切にする」

カスタマーエクスペリエンス部門クリエイティブディレクターを努めるブライアン・モース氏

シトリックスのサンタクララオフィス、カスタマーエクスペリエンス部門の象徴的な拠点の風景は、普通のオフィスとは全く違っていた。エレベーターを降りると、目の前には、壁に大量に吊るされた様々なカギが出迎えてくれる。

「1つ、好きなのを選んで下さい。差し上げます」とすすめてくれたのは、シトリックスのエクスペリエンス部門でクリエイティブディレクターを務めるブライアン・モース氏。シトリックスの製品は基本的にデバイスの画面の中で動作するが、極力、手触りを重視するオフィスのデザインを作っているという。

たとえば、ミーティングスペース。

各ミーティングテーブルにはレゴブロックが収められたボックスがある

往年の米国のダイナーのようなシートがいくつか並び、テーブルの上にはレゴブロックが収められたボックスが置かれている。ミーティング中も、話しながら形を作ったり、手で触りながら打ち合わせをしていると、よいアイデアが浮かぶかもしれない。デザインの話をしていなくても、だ。

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