あなたにも出来る!社労士合格体験記(第19回)--後輩から受験のバトンを引き継ぐことに
せっかく出演の快諾を得ても、もし他のスタッフが先に同じ国からの出演者を決めてしまうと、数カ月は待ってもらわなければなりません。毎週、国の重ならない新しい出演者を確保するのは、至難の業で、寝ても醒めても人探しという状態が続きました。
ただ、出演者からは感謝されることが多く、励みになりました。海外在住が長くなると、日本とのコミュニケーションがどうしても薄れがちになります。ラジオ出演を通して、日本にいる家族や知人に、頑張っていることを伝えることができるのです。40年以上前の学友が偶然放送を聞き、海外在住と知って驚いて、連絡先を教えてくれないかと頼んでくることもありました。
度肝を抜かれた選択式
ところで、後輩の彼が合格した2004年度の社労士試験は、健康保険法の選択式問題に受験生が度肝を抜かれました。2年連続で高額療養費の細かい数字が問われたからです。
03年度の選択式問題は、70歳未満の高額療養費からでした。このときも多くの受験生が泣かされたのですが、04年度は更に細かい、70歳以上の高額療養費の計算。「高額療養費の数字は去年出たから、今年は出ない」とタカをくくっていた人は、さぞ焦りまくったことでしょう。案の定、平均点が伸びなかったため救済が行われました。最低基準点を通常の5問中3問から、なんと5問中1問にまで引き下げたのです。
ただ、彼はこの部分をきちんと押さえていたため、救済がなくても楽々とクリア。過去問の応用は、合格への切符になります。この年の選択試験8科目全体の総合点では、40問中27問以上の正解が合格ラインだったので、他の受験生が点を落とした健康保険法で、彼のように得点できたのは、大きな強みだったといえます。
70歳以上の高額療養費
70歳以上の高額療養費は、入院分と外来分で数字が違うので注意が必要です。そして70歳未満とは違い、同じ月に、同じ病院等での自己負担額が21,000円以上という要件はなくなります。つまり、21,000円未満の分も、同じ月なら合算できるわけです。