弥生は、なぜオリックス傘下に入るのか 岡本社長が語る800億円買収の背景
――11月13日の発表は、突然の感が否めませんでした。岡本社長自身は、この日をどんな気持ちで迎えましたか。
気持ちはワクワクといったものでしたが、私自身、こうした発表は初めてだったので、むしろソワソワという感じの方が強かったでしょうか。最終的にこの話がまとまってから、発表までの時間は限られていましたし、そこで様々な資料も作らなくてはならない。しかし、会見を通じて伝えたいことを伝えられたという点では、ホッとしています。こうした話は秘密裡に行われるもので、発表当日まで外部にいっさい漏れることなく話が進みましたから、多くの方々や社員からも、突然の発表という印象で受け取られたようです。今は、ホッとした気分と、ワクワクする気分、そしてバタバタした状況といろんなものが、ない交ぜになっていますね(笑)
なぜ、今なのか
――なぜ、今なのでしょうか。投資ファンドであるMBKパートナーズが弥生の株式を、ライブドアホールディングスから獲得したのが2007年8月。保有した期間は7年以上と長期です。
確かに、短い期間で投資価値をあげて、株式を売却するというのが投資ファンドの考え方ですし、MBKパートナーズが保有する株式のなかでは、弥生の保有期間は長い方だとはいえます。ただ、長すぎるというものではないと思います。足元でみれば、今年4月の消費税率の引き上げや、Windows XPのサポート終了に伴う、買い替え需要の促進によって、業績は順調であり、このタイミングは、弥生の価値を示すには最適だったということもあるでしょう。
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