突然キャリアを絶たれる人が陥いる「6つのワナ」 「ライフシフト2」に学ぶ選択肢を広げる思考法

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その足場を構成する要素としては、現在もっている能力、健康状態、教育レベル、経済状態、プライベートな人間関係、人的ネットワークの広がりと深さなどが挙げられる。あなたがいま立っている足場は、それまでの選択と経験の産物だ。

つまり、あなたが今後どのような道を歩むかによって、未来の足場が形づくられる。そして、どのような足場の上に立つかによって、あなたが将来どのような選択肢をもてるかが決まるのだ。

人生のストーリーを検討するポイント

本書では、トラック運転手のトムの未来について、どのような道筋と選択肢がありうるのかを検討した。あなたも自分自身について同じ作業をしてみよう。以下では、そのためのヒントを述べよう。

自分の未来の道筋がどのようなものになりそうか思い描き、いくつもの仮説と問いに照らしてその妥当性を検証するのだ。

長寿化の進展とテクノロジーの進化、そして社会の変化に伴い、私たちひとりひとりが新しい人生のストーリーを紡ぐ必要が出てくる。古い前提に基づくストーリーは、書き換えなくてはならない。

新しいストーリーは、古いストーリーよりも期間が長く、より多くのパートで構成されるようになり、それぞれのパートを経験する順序の選択肢も大幅に拡大する。これまでとは比較にならないくらい長い職業人生を送るようになるが、キャリアに突然終止符が打たれるリスクも増大する。

*問い1 私のキャリアは突然終止符を打たれるのか?

技術的イノベーションについて論じた際に、トムの未来はオートメーション(自動化)の影響を受ける可能性が高く、キャリアに突然終止符が打たれてもおかしくないことを指摘した。

あなたが思い描く未来のキャリアに突然終止符が打たれる可能性は、どの程度あるだろうか。そうした事態に見舞われたとき、軌道修正して別の道へ進めるように、十分に幅広い人生の足場を築くことができそうか。

*問い2 私の思考は狭まりすぎていないか?

あなたがこれまで検討してこなかった選択肢はないか。もっと多様な選択肢があるのではないか。もっと実験的な試みをしたり、もっと思い切った行動を取ったりできないか。人的ネットワークが狭い範囲にとどまりすぎてはいないか。実験の精神が旺盛な人ほど、発見のプロセスを通じて未来に向き合うことができるのだ。

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