電気自動車(EV)ベンチャーが続々勃興! カリフォルニアで繰り広げられる熱き戦い
米国カリフォルニアは、1996年から電気自動車の導入政策を始めるなど、電気自動車の先進地域。アーノルド・シュワルツェネッガー州知事自ら、大型電気自動車のハマーを運転する。もともと環境意識の高いカリフォルニア州では今、電気自動車のベンチャー企業が続々と現れている。
サンタモニカ市のコーダ・オートモーティブ(CODA Automotive)、サンノゼ市のサバ・モーターズ(SABA Motors)、サリナス市のグリーン・ヴィークルズ(Green Vehicles)などがそうだ。「2012年までにカリフォルニアで電気自動車の量産体制を整える」という会社もあるほどだ。
コーダ・オートモーティブ社のケビン・ジンガーCEOは、名門エール大学ではアメリカンフットボール選手として鳴らし、プロからも声がかかるほどだった。しかし、プロ選手にはならず、エール大の法科大学院に進む。卒業後は大手投資銀行のゴールドマン・サックスや、IT・ハイテク分野の有力ベンチャーキャピタル、ベンチマーク・キャピタル社に勤務した元ベンチャー・キャピタリストだ。筋金入りのビジネスパーソンが中国企業と提携し、電気自動車の大量生産事業に挑む。
開発したコーダ・セダンは、1度の充電で140キロメートル以上走る。「日産リーフより3割以上パワフルな34 キロワット時のバッテリーシステムを持っています。また、2倍の速さで充電できる車載充電器等で、220ボルトで充電すれば6時間以下の充電で160キロメートルは走るんですよ」とジンガーCEO。
コーダは4ドアで、大きなトランクも持つ5人乗りのセダン。発売は約3カ月後を目指しており、価格は4万4900ドル(約360万円)で、7500ドルの連邦税額控除後は37400ドル(約300万円)になる。
2011年12月までには1万4000台を出荷する予定で、すでに大手レンタカー会社、エンタープライズ社では、三菱自動車のi−MiEV500台とともに、コーダに100台の注文を出している。