続々上場!弁護士、医師がなぜベンチャー? 弁護士ドットコム×メドピア 社長対談
大資本・製薬会社相手に「薬を評価」するという挑戦
石見:それで、弁護士会と良好な関係ができたわけですね。ところで、弁護士会って、複数ありませんか? 第一弁護士会とか、第二弁護士会とか、東京弁護士会とか。
元榮:あれは単位弁護士会といって、全国に52あるものです。基本的には1都道府県につきひとつですけど、東京は昔、分裂してしまって3つになり、北海道にも4つあります。新しい弁護士会をつくってはいけないのですが、既存の弁護士会は分派をそのまま維持してくださいということで、52のままになっています。
石見:今、話していた弁護士会はその上の組織ですか?
元榮:そうです。日本弁護士連合会、通称「日弁連」。医師会は単位会ってあります?
石見:都道府県単位の医師会もありますが、もっと細かく、地区でも分かれていますね。東京なら、「多摩地区医師会」「城東医師会」「立川市医師会」とか。その上位組織として日本医師会がある。
僕たちは、最近でこそ日本医師会の方に呼ばれるようになりましたが、もともとは積極的には近づかなかったところがあります。医師は医師会には任意加入で、別に入らなくてもかまわないのです。といっても6~7割は加入していますが。もうひとつの理由は、医師会は開業医を中心とした団体だからです。僕はずっと勤務医で開業したことがないので、なおさら縁がなかった。一方で、製薬業界とは付き合いがありました。
メドピアでは医師による薬の口コミ評価をしていますが、それが珍しいということで、僕らも2010年の6月に日経産業新聞の一面トップで大きく紹介されたんですよ。まあ、医者は日経産業新聞を読まないので、あまりインパクトはなかったんですけど(笑)。
石見:その頃から製薬業界の中で、「どうやらメドピアというサイトがあって、薬を口コミで評価しているらしい」とうわさが広まって、知名度が上がっていきましたね。当時、僕は製薬会社主催の講演会に呼ばれることが多くて、みんなでパネルディスカッションをするはずが、僕だけサンドバッグのように質問攻めにされたりしたこともありました(笑)。やっぱり製薬業界にしてみれば、薬を評価されるのは怖かったんですね。
元榮:それで売り上げが大きく左右されますからね。
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