韓国発!「飛行機操縦ロボット」の実力と課題 <動画>原寸大の飛行機での試験を計画
韓国の研究者たちが、操縦室の人間に取って代わるかもしれない「ロボットパイロット」を開発している。特定の航空機のために設計された無人機や自動操縦装置プログラムとは異なり、人に似せたこのロボットの設計は、追加のセンサーを必要とせずにあらゆる種類の航空機を飛ばすことを可能にする。
あらゆる種類の航空機に対応
パイボット(Pibot)は、世界初の人型ロボットのパイロットといえる。危険な任務で飛行機やヘリコプターの操縦を行わせるために、韓国科学技術院の研究者たちにより作られた。
パイボットの生みの親で、韓国科学技術院の教授であるShim Hyung-Chul氏によると、パイボットは、自律的に飛ぶ無人機や自動操縦プログラムに比較して、あらゆる種類の航空機に対応できる点で特別だという。「既に多くの無人飛行機が開発されていますが、パイボットはあらゆる種類の航空機を直ちに自動化できる世界最初のロボットです」。
パイボットの小型版を示しつつShim教授は「あらゆる航空機にひとつ共通しているのは、人間が飛ばすように設計されていること」と言い、人間と同じように飛行機を操縦できるロボットをそのチームと共に設計した。
Shim教授がパイボットのアイデアを思いついたのは、2011年3月に東日本を襲った津波の後のことである。「2011年3月に日本の福島原発が地震の被害を受けたときに、ヘリコプターが消火剤を撒こうとしましたが、放射線障害のために現場に近づけませんでした」
その時に操縦していたのがパイボットであれば、放射線は問題にならなかったはずだとShim教授は言う。ロボットは飛行機のセンサーや計器と連携して、その機能を自動化する。パイボットは離着陸の間の操縦を行うために、リアルタイムのコンピュータビジョンを用いる。
パイボットは、これまでのところ過酷な模擬飛行プログラムだけでなく、大型の模型飛行機を利用する実地試験も成功させている。韓国の研究者たちは近い将来、原寸大の飛行機を操縦するパイボットの能力を試験する計画だ。
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