藤田晋、羽生善治に学んだ「若者の話を聞く」真髄 若者の声を聞かないと、人も企業も成長しない
私も若い人が言うことには、できるだけ耳を傾けるようにしています。もちろん、それが「単なる思いつきの発言」か「確信があっての発言か」を見極める必要はあります。しかし、そのような発言を軽く見てしまうと、人としても、企業としても、それ以上の成長は望めなくなる気がします。
実際、若い世代の人は、ときにすごいアイデアを出してくれることがあります。そんなときはもちろん採用したり、応援したりします。
また、羽生さんには「5年後くらいに『ABEMAの将棋チャンネルを見て棋士になった』という人が出てくるかもしれない」という意見もいただきました。
「明るい未来に寄与できる」感覚
ABEMAのようなメディアを運営していてうれしいのは、「明るい未来に寄与できるかもしれない」ということです。未来を担う次世代の人たちの役に立てる――。それほど幸せなことはありません。もちろん、「麻雀最強戦2014」(『近代麻雀』誌主催)で、私が個人で優勝させていただいたときも、努力が報われた気がしてうれしかったものですが、「誰かの役に立てる」「社会に貢献できる」「未来に寄与できる」という喜びは、まったく次元が違う気がします。
人が最も心を強くできるときとは、「誰かのため」という利他的な目的があるときではないでしょうか。
自分以外の人、それが親しい人であろうと、まだ見ぬ人であろうと、お役に立ちたい(立てるかもしれない)ときは、最高に頑張れる気がするのです。
もし、あなたが「いまいちパワーを出し切れない」と感じているならば。
「自分(身内)にとってのメリット」はいったん横に置いて、自分の取引先やお客様、所属する組織、身を置いている業界、不特定多数の人たち、さらには次世代の人たちの存在に思いを馳せてみてください。「誰かの役に立てるかもしれない」という希望があれば、どんなこともきっと一生懸命にやり遂げられるように思います。
サイバーエージェントの「21世紀を代表する会社を創る」という目標も、そんな「誰かの役に立てるかもしれない」という思いの延長線上にあります。「誰かのために」という利他の心がある限り、強い心で進んでいけると私は信じています。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら