アメリカ怒涛の「200兆円コロナ対策」の凄い実際 支持率低下のバイデン大統領が必死で繰り出す

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1週間に1回だけのテストなのですが、サインするのは子どもではなく保護者です。テストを受けた生徒には10ドルのキャッシュを与える学校もあって、クリスマス時には100ドル以上もたまって、プレゼント用のお金に使えるので保護者は喜んでいるっていう話もありました」(現地ジャーナリスト)

飲み薬はあまり普及していない

ワクチン接種や検査に否定的な人の中には、陽性になったら仕事ができなくなって生活が困るからという理由で、少し体調がおかしいと思っても黙って見過ごして、そのまま出勤して他人に感染させてしまうケースもあるという。

日本では塩野義製薬の飲み薬が期待されており、岸田首相からは申請があれば優先、かつ速やかに審査するとのコメントがあった。アメリカではファイザー製の「パクスロビド」とメルク社の「モルヌピラビル」が承認されたのだが、実際にはあまり普及していないという。

「主に基礎疾患があり、陽性症状のある人に処方されるのですが、例えばコレステロール降下剤、血圧降下剤、抗うつ剤との併用には危険が伴うことがわかって、医者が処方をためらっているというケースが多いのです。

近年の調査によるとコレステロール降下剤は約3500万人、血圧降下剤は約4900万人、抗うつ剤は約3700万人が使用しています。そのほかにも抗てんかん薬、心臓病薬、ステロイド剤、エイズの薬やバイアグラ、血液希釈剤などを服用している人も副作用の可能性があるため、なかなか浸透しないようです」(現地ジャーナリスト)

バイデン政権はこれ以上感染が拡大しないよう、必死になってオミクロン株を封じ込めようとしている一方、そこまでお金をかける必要があるのか、規制を撤廃して日常生活を取り戻したほうがよいのではないかという意見もあり、論争になっているという。

デンマークでは一足先に感染者が拡大しても経済を優先させていく判断を下し、マスクの着用などのコロナの規制を撤廃した。イギリスでは公共施設でのマスク着用やワクチン接種証明の提示が廃止された。

4月からの新年度、7月の参院選を迎えるにあたり今後、日本はどの方向に舵を切っていくのか。岸田政権にとって正念場が続く。

草薙 厚子 ジャーナリスト・ノンフィクション作家

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くさなぎ あつこ / Atsuko Kusanagi

元法務省東京少年鑑別所法務教官。日本発達障害支援システム学会員。地方局アナウンサーを経て、通信社ブルームバーグL.P.に入社。テレビ部門でアンカー、ファイナンシャル・ニュース・デスクを務める。その後、フリーランスとして独立。現在は、社会問題、事件、ライフスタイル、介護問題、医療等の幅広いジャンルの記事を執筆。そのほか、講演活動やテレビ番組のコメンテーターとしても幅広く活躍中。著書に『少年A 矯正2500日全記録』『子どもが壊れる家』(ともに文藝春秋)、『本当は怖い不妊治療』(SB新書)などがある。

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