MRJついに公開!「世界市場の半分を取る」 三菱航空機トップが語る世界戦略

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――現在のところ、受注は基本合意段階のものを含めて確定分が223機、予約枠を含めて407機。この数字をどう見ますか?

三菱は旅客機メーカーとしては実績のない新参者。にもかかわらず、飛行試験の前段階でこれだけの受注が取れているのは上出来だと思う。昨年は新たな受注がなかったが、今年8月には日本航空(JAL)との商談が基本合意に達し、9月には米イースタン航空からも正式発注を受けた。

特にJALがMRJ導入を決めてくれた意味は大きい。これまで海外の航空会社から、「MRJが優れているというなら、なぜJALは買わないんだ?」と何度も質問され、返答に困った。これで日本の2大エアラインから認められたことになり、海外でもMRJに対する注目度がより高まると思う。

エンブラエルとの一騎打ちになる

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ロールアウトの式典であいさつする川井社長(撮影:尾形文繁)

――100席以下のリージョナル機は、エンブラエル(ブラジル)とボンバルディア(カナダ)が既存の大手。さらにロシアのスホーイが新規参入し、中国のCOMAC(中国商用飛機)も機体の開発を進めています。

正直言って、ロシアや中国勢はあまり意識していないし、脅威には感じていない。また、既存の大手2社のうち、ボンバルディアはサイズが大きな100席台の市場に軸足を移しつつあり、同社が開発中の新たな機体(Cシリーズ)はMRJと直接競合しない。100席以下のリージョナル機の市場は今後、エンブラエルと三菱の一騎打ちになるだろう。

――そのエンブラエルは昨年、MRJと同じエンジンを搭載した新型機(E2シリーズ)の開発着手を発表し、すでに受注を着実に積み上げています。

MRJへの対抗策だろう。ただし、E2は現行機をベースにして、主翼とエンジンを変えたもの。性能は今よりよくなるが、現行機をベースにしている点でどうしても制約がある。

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