ザッカーバーグ大構想、「スマホの次」とは? フェイスブックCEOが東京で語ったホンネ
PCからスマホへの変化に出遅れた教訓を元に、フェイスブックは、次世代のプラットフォームが何かを模索している。3月25日には、仮想現実用ヘッドマウントディスプレイを開発する米オキュラスVR社に対し、約20億ドルで買収する事を発表。これを足がかりに、コンテンツやデバイス開発にも乗り出すという。
また今年7月には、「internet.org」というアプリサービスも発表した。このアプリを使うとフェイスブックのほか、グーグル検索をはじめとした13のサービスを使うことができる。データ通信費は無料だ。いずれも次の成長を見据えて打った布石の一環である。
足元の業績は目下好調だ。2014年4~6月期決算は、売上高29億1000万ドル(前年同期比61%増)、純利益7.9億ドル(同2.4倍)。四半期ベースではいずれも過去最高になった。きわめて順調な創業後10年だったが、この伸びが今後10年間も維持できる保証はない。
ネット人口はまだまだ増やせる
ザッカーバーグ氏が改めて力説していたのが、世界におけるインターネットのもう一段の普及である。フェイスブックは主要国で普及が一巡し、ユーザー数の伸び悩みも囁かれる。そうした状況下、インターネットそのものを使える人口を拡大することで、フェイスブックの新たなユーザー層を発掘しようという考えである。
「世界人口の3分の2はインターネットにつながっていない。とにかく今は安価にインターネットを届けることにフォーカスしている。電話があってもアクセスできない、値段が高くて使えない、インターネットを使う文化がない、そういったものをブチ壊す」(同氏)。
世界最大のSNSとして君臨しているフェイスブック。今回のザッカーバーグ氏の発言からは、さらなる成長に挑むべく、従来の殻を破ろうという姿勢がうかがえた。メッセンジャーアプリの米ワッツアップを巨額買収するなど、戦線を拡大中のフェイスブックだが、それらがいつ実を結ぶのか。世界中の視線が集まる。
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