モスが「キッチンカー」に見出した数多のメリット 洋服の青山に出店、課題の店舗増につながるか

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出店場所の提供や知名度のある企業同士のコラボで注目を集めることなど、モスにとってはメリットが大きいように思えるが、青山商事サイドにはどのような恩恵があるのか。最たるものが広大な敷地の活用だ。

洋服の青山のロードサイド店舗は概して敷地が広く、余剰スペースの利活用のためさまざまな事業を展開している。例えば、ジム「エニタイムフィットネス」や焼き肉の「焼肉きんぐ」のFCに加盟するなど、本業以外でも収益をあげてきた。今回もキッチンカーの場所代などをモス側からもらえるため、新たな収益源となる。

青山は「モス効果」を期待

また、青山サイドは「モス効果」による集客効果に期待を寄せる。「一般的にスーツの買い替えは3年に1度とも言われているが、モスバーガーの利用頻度はそれよりもはるかに高い。モスバーガーのキッチンカーを利用してもらったとき、(隣にある)青山を想起してもらいたい」(青山商事の広報)。

モスフードサービスは2023年3月までに、複数台のキッチンカー出店を予定している。今後は1号車のある洋服の青山内以外にも、イベントスペースなどさまざまなパターンを試しながら、最終的にはFCでの展開も見据えていく。

ここから先も好調な業績を維持し続けるうえでは、新たな出店モデルの磨き上げがカギを握るだろう。

中尾 謙介 東洋経済 記者

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なかお・けんすけ

1998年大阪府生まれ。現在は「会社四季報」編集部に在籍しつつ水産業界を担当。辛い四季報校了を終えた後に食べる「すし」が世界で1番美味しい。好きなネタはウニとカワハギ。

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