「奇界遺産」佐藤健寿が現在に至った偶然と必然 子ども時代に観たオカルト番組が興味の根源

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写真家・佐藤健寿さんの、唯一無二の“佐藤ワールド”はいかにして作られてきたのでしょうか(写真:椙本裕子)
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世界中の奇妙な人・物・場所を撮影した写真集「奇界遺産」シリーズをはじめ、TBSの紀行バラエティ『クレイジージャーニー』への出演などで知られる写真家の佐藤健寿さん。独特の視点で切り取られる“不思議な世界”に、好奇心と想像力を掻き立てられた読者も多いかと。唯一無二の“佐藤ワールド”は、いかにして作られてきたのでしょう?
世界各地に存在する奇妙な人・物・場所を撮り続ける写真家・佐藤健寿さん。不思議な場所や人物、辺境・秘境の奇祭や奇習、さらには宇宙ロケット基地から歴史的な巨大廃墟まで出合ってきた“奇妙なもの”は数知れず。これまで訪れた国は120を超えるといいます。
そんな佐藤さんが切り取った「摩訶不思議な世界」は、毎回私たちを未知の世界へと導いてくれます。今回は人気写真集「奇界遺産」シリーズが生まれた背景や、佐藤さんの写真に対する想いなど、たっぷり伺いました。

「エリア51って今はどうなっているんだろう」と興味本位で

──まずは佐藤さんがUFOやオカルト、秘境などの魅力に目覚めたきっかけを教えてください。

佐藤:僕が子どもの頃は、五島勉さんの「ノストラダムスの大予言」がベストセラーになったり、テレビだと、いまで言う「世界の果てまでイッテQ!」のような海外ロケ番組がたくさん放映されていました。

本記事はLEON.JPの提供記事です

当時カリスマ的な人気を誇ったオカルトディレクターの矢追純一さんが手掛けた「木曜スペシャル」の『UFOシリーズ』や、夏になると昼間に『怪奇特集!! あなたの知らない世界』のような心霊番組が大人気だったんです。予言だの、超能力だの、なんか怪しいものがテレビで連日放送されていましたね。ある意味世紀末的というか。それで必然的に興味を持っていったって感じはありますよね。

 

──そういう関心は大人になるまでずっと持ち続けていたんですか?

佐藤:というより、直接のきっかけは、日本で美大を卒業した後に留学したアメリカの学校で出された、写真の課題です。何を撮影しようかテーマを考えていた時、子どもの頃にテレビで見た「エリア 51」が脳裏に浮かんだんです。そう言えばアメリカにはUFO基地と呼ばれる場所があって、矢追さんが番組でよく行っていたなと。立ち入り禁止の所まで行ってヘリコプターに追われたりしてて(笑)。あのエリア 51っていまはどうなっているんだろう、と。それで興味本位で撮影しに行きました。

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