年始から波乱の株式相場、「バリュー株」に勝機 ハイテク成長株は軒並み失速、主役交代が進む

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株式市場では昨年後半以降、ハイテク系の成長株から、景気回復期に上昇期待が高まるバリュー株(本来の株式価値よりも割安にみられている株)への主役交代が進みつつある。

その代表格がトヨタ自動車や日立製作所、そして三菱商事を筆頭とする商社株だ。とくにトヨタは昨年末「EV(電気自動車)だけで30年350万台販売」の野心的計画を発表。

もちろん今年半ばにも発売されるとされる初の量産型EV「bZ4X」の販売動向などには注意が必要だが、株価は年初の波乱とは関係なく最高値圏で頑強な動きを見せている。

日経平均3万円台回復も

実際、裾野が広い自動車産業の一角を担う部品会社の株などには、EV関連部品の売り上げ増が期待できるにもかかわらず、株価の回復状況ではまだ高値から3~4合目という銘柄も少なくない。今年はこうしたバリュー株が年間を通して値を上げる可能性がありそうだ。

リスクは多くあるものの、企業業績は日米とも総じて堅調だ。景気回復が進めば日経平均が3万円台を回復するシナリオは決して無理ではない。

福井 純 「会社四季報オンライン」編集部長

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ふくい・じゅん / Jun Fukui

『会社四季報プロ500』編集長などを経て現職。『株式ウイークリー』編集長兼任。国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe®)、日本テクニカルアナリスト協会理事

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