コロナ自粛に「凍りついた」人気バンドが語る実態 「ノンラビ」が直面した有観客の音楽活動の困難

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人気バンド「Non Stop Rabbit」メンバー。左から矢野晴人さん(25)、リーダーの田口達也さん(28)、太我(たいが)さん(26)(写真:乾真規)
無観客か有観客か、有観客なら人数をどう絞るのか。コロナ禍でスポーツや音楽イベントが揺れ続けた。2021年11月から制限は緩和されたものの、今度はオミクロン株の影響が懸念される事態になってきた。そうした中、Z世代に絶大な人気を誇る3人組ロックバンドの「Non Stop Rabbit (通称・ノンラビ)」は2020年12月にポニーキャニオンからメジャーデビューして以降、一度も有観客のライブを開催していない。音楽活動の自粛が余儀なくされたなかで、彼らの苦悩を聞いた。

ファンを危険にさらすような行為はできない

スリーピースバンドの「Non Stop Rabbit」は、YouTuber(ユーチューバー)としても活動をしている。都市伝説系を中心としたメインチャンネルの登録者数は2021年12月21日時点で60万人超。音楽のみの音楽チャンネルと合わせると、3億回以上の再生数を記録している。

メンバーは、リーダーの田口達也さん(28)、そして矢野晴人さん(25)、太我(たいが)さん(26)。彼らは、コロナ禍の2020年12月9日に、ポニーキャニオンからメジャーデビューを果たしたが……。

――ノンラビはメジャーデビュー以降、一度も有観客ライブができていません。こういうときは、どんな気持ちになるのでしょうか。

田口:やっぱり相当なストレスでした。しかし、ファンを危険にさらすような行為はできないし、人数制限なしのライブができるまで、開催しようとは思っていません。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府から2020年2月26日に、イベント開催の自粛要請を受けました。当時、僕たちはちょうど全国ツアーを回っていました(当時はインディーズ)。あとは豊洲PITの最終公演のみで、3月1日に予定していたんですね。

自粛要請の連絡がきたとき、当時の様子を鮮明に覚えています。「凍りついた」という単語があっています。その場にいたメンバーや音響さん、照明さんまで「えっ」と動けなくなって。せっかくここまで来たのにと……。

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