「100日後に退職する47歳」大バズりに驚きの裏側 「Twitter漫画」投稿のきっかけは「ボーナス0円」
TOMEさんの本業は漫画の主人公同様、ソフトウェアエンジニア。
「中学生の頃からゲーム制作が趣味で、雑誌に掲載されたこともあって。当時から将来はプログラマーになろうと決めていました。本業は会社勤めのソフトウェアエンジニアですが、アプリ開発は趣味でずっと続けていて。以前から個人開発で公開して、コンテストに出すこともあったんですよ」
アカウント名で、“元アプリ開発者”をうたっているのはそのためだ。
マンガを始めたきっかけ
大学卒業以降、エンジニアとしてキャリアを積み、マンガのモデルになったIT企業は4社目。2021年9月に退職するまでの約4年間、金融系サービスのサーバーサイドエンジニアとして従事していた。
「マンガは僕が実際に経験したことをベースに多少脚色も加えているのですが、会社は今年9月に本当に退職しました。12月からは電子書籍の後日談に描いたとおり、元同僚がCTOを務める某ベンチャー企業でフルスタックエンジニアとして働いています」
そんなTOMEさんがTwitter連載を始めたのは、会社に認めてもらえなかったことがきっかけだった。
「自分ではエンジニアとしてかなり貢献できたと思っていたのに、会社からはまさかの低評価。ほかの人たちはちゃんともらっているのに、私は夏のボーナスが0円だと言われて。自分の仕事を認めてもらえないことが思った以上にショックでした。ボーナスが0でも生活に困ることはなかったんですけど、働くモチベーションも0になってしまったんですよね」
もう何でもいいから、自分の頑張りを認めてほしい、褒めてほしい。そんな気持ちがTOMEさんを転職活動とマンガ制作へと向かわせた。
「ちょうどその頃、Twitterでエッセイマンガがよくバズっていて。承認欲求を満たす手段としては、ちょうどいいんじゃないかと考えました。
趣味のアプリ開発でもよかったんですけど、アプリは開発に3カ月くらいかかることもあって、モチベーションを維持するのが大変なんです。マンガはアプリ開発より手っ取り早く、コスパがよく『いいね』がもらえそうに見えて、気軽な気持ちで始めました」