マーケットの「マラドーナ現象」に要注意

起こるべくして起きた、株高と円安の揺り戻し

つまり、日本株は、他主要国の株価軟化に、後から参加したに過ぎない。為替市場でも、10月初めにかけて対円で棒上げを見せた外貨は、(これも例外である中国元などを除けば)米ドルくらいのものだった。米ドルの独歩高が一休みし、先行して下落した「非米ドル通貨」に加わっただけだ。

もう1つは、最近の日本株高や米ドル高・円安には、「官製相場」期待があり、それが崩れた、という点だ。具体的にはGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)など公的資金が、日本株や外貨資産を買い上げる、という観測だ。確かに、GPIFは株式や外貨資産への配分を増やすだろうが、長期的にゆっくり行なうだろう。

また、9月29日(月)から臨時国会が始まり、それが政策期待を国内株式市場にもたらしたのかもしれない。しかし、当コラムで過去述べたように、一発で景気や株価を大きく押し上げる、「バズーカ砲」はないだろう。

当面の下値固めから、年末に向けた上昇相場へ

こうして先週の相場乱調の背景を分析するとわかるように、内外の経済実態などには、深刻な悪化が生じたわけではない。米国では地道な景気回復が持続し、9月分の雇用統計も堅調な内容だった。よって、株価の大幅な下押しを懸念する必要は薄いだろう。

と言っても、すぐに市場に楽観があふれかえるわけでもなく、目先の日経平均は、米雇用統計を受けた反発の後、1万6000円前後での値固めとなろう。その後は、今月下旬から始まる国内企業の決算発表で、収益見通しの上方修正を消化しつつ、年末に向けて上昇基調に復しよう。今週の日経平均の見通しは1万5500円から1万6300円と予想する。

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