なぜ日本郵便は、セゾン投信に出資するのか

ゆうちょ側はPRだけ、手数料収入もゼロ

投信に新しい時代がやってくる?クレディセゾンの林野宏社長(左)、日本郵便の高橋亨社長(中)と、セゾン投信の中野晴啓社長

「東洋経済オンライン」の人気連載でもおなじみの「草食投資隊」のメンバー、中野晴啓氏が率いる投資信託会社・セゾン投信が、日本郵便株式会社の出資を受け入れることになった。今回の第3者増資によって、セゾン投信の持株比率は、もともと100%を握っていたクレディセゾンが60%、日本郵便が40%になる。

提携でも、日本郵便には販売手数料入らず

日本郵便が出資したとなると、真っ先に頭に浮かぶのは、「ゆうちょ銀行を通じてセゾン投信が設定・運用しているファンドを販売する」ということだろう。ちなみに、ゆうちょ銀行が窓口となって販売している投資信託は、現在55本を数える。

しかし、今回の業務提携の目的は、ゆうちょ銀行の窓口を通じて、セゾン投信が運用している2つのファンド、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」と「セゾン資産形成の達人ファンド」を販売するためのものではない。日本郵便はあくまでも、セゾン投信の直接販売のサポートに徹するだけだ。

具体的には全国2万4000局ある郵便局に、セゾン投信のポスターを貼る、あるいはセゾン投信が長年行ってきた全国セミナーを郵便局で行うといった類のものに限られる。この「スキーム」(事業計画をともなった枠組み)は、実に興味深い。

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