優勝スピーチで用いた恩師・野村監督のあの言葉 燕・高津監督が語った日本一への思いと今後

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日本シリーズで日本一を達成したヤクルトスワローズ、高津監督がこの1年を総括します(写真:アルファポリス編集部)
2020シーズン、未曽有の事態に見舞われる中で、リーグ最下位という悔しい結果に沈んだ東京ヤクルトスワローズ。今季は心機一転、投手陣の補強を最優先に掲げ、再起を誓う。
昨シーズンを踏まえ、「今年はさらに厳しくいく」と宣言する2年目の高津監督は、新戦力が加わった新たなスワローズをどのように変革し、リーグ制覇を目指していくのか。
本連載では、今年もインタビュアーに長谷川晶一氏を迎え、高津監督の組織論から、マネジメント術、若手育成術まで余すところなくお届けしていく(本稿は第●回分を掲載)。

――前回に引き続き、日本シリーズでの日本一達成について伺います。オリックス・バファローズとの激闘はいきなりクローザーのスコット・マクガフ投手がサヨナラ負けを喫するという波乱のスタートとなりました。このシリーズでは1勝2敗2セーブとマクガフ投手中心のシリーズでしたね。

初戦でいきなりサヨナラ負けを喫して

高津 初戦でいきなりサヨナラ負けを喫するというスタートとなりましたけど、僕のなかでは「最後に投げるのはスコットだ」という思いはまったく揺るがなかったですね。シーズン中もそうだったように、そこはブレちゃいけないと思っていましたから。

短期決戦の戦い方とは……(写真:アルファポリス編集部)

――その一方では2021年シーズン開幕時の石山泰稚投手を、シリーズでは大事な場面で起用し、見事に結果を残すことで、石山投手の復活、再生の後押しも実現できたように思います。

高津 日本シリーズのような短期決戦での戦い方というのは、「調子のいい選手をどんどん使うこと」がとても大切だと思っていました。同時に「その選手の経験やプライドを尊重する」ということも意識していました。

石山の場合、今季はクローザーからスタートしたものの結果を残すことができず、その役割をスコットに奪われてしまいました。でも、シリーズ前の調子はとてもよかったし、経験もあるので、日本シリーズにおいて大事な場面を石山に任せるというのも、何のためらいもなかったです。

――ある程度、シリーズ開幕前には「石山はやれるぞ」という手応えがあったわけですね。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

高津 コンディション的に手応えがあったし、経験もある。あとは「復活してほしい」という願いもあったのは事実ですね(笑)。その期待に見事に応えてくれたと思います。

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