日経平均が年内3万1000円に上昇しても驚かない

外国人投資家は重大な事実を見逃している

なぜなら、財政政策でもめていたアメリカと違って、日本の今の与党・自民党が絶対安定多数だということを忘れてはいけない。同党の政策実行力は強力なのだ。このことは海外投資家もいずれ理解するだろう。

海外のリスク要因はないのか?

一方で、年末までの海外のリスク要因にも引き続き注目する必要がある。以下に論点を整理してみよう。

【アメリカ】
・FOMC(連邦公開市場委員会)で今月からのテーパリング(資産購入額の縮小)を開始を決定(月額150億ドルペースで減額、2022年6月終了見通し)。ジェローム・パウエル議長は会見で「テーパリングと利上げは別」と再強調

・採決見送りとなっていた1兆ドル規模の「インフラ投資計画」は下院で11月5日に可決。3.5兆ドル規模の財政支出の「インフラ投資以外の計画」は民主党内での対立が続いていたが、1.75兆ドル法案に修正して、11月19日午前に下院で可決。上院では12月に大幅に修正されて採決する見通し

・債務上限問題への対応は、10月7日、連邦債務の法定上限を4800億ドル(約53兆5800億円)引き上げることで合意。この額の範囲で財務省は12月3日ごろまで支払い義務を遂行可能。なお、現行の暫定予算措置は同日失効

 

【中国】
・中国の不動産大手、恒大集団は、リスクがあるといわれながら、なんとか社債の利払いを続けており、年内は大丈夫との見方がある。同社による不動産市場全体への悪影響は「限定的」との見方が市場のコンセンサスか

・11月8日から北京で行われていた「6中全会」が11月11日夕刻に閉会。市場では、議題だった「党の100年にわたる奮闘の重大な成果と歴史経験に関する決議」について、習近平政権以前の路線である「改革開放」が否定され、「共同富裕」への方向転換がより熾烈な形で加速する可能性もあり、警戒されていた。だが、閉会後に公表されたコミュニケにはそのような記述はなく、とりあえずリスクは回避された、との声が聞こえてきた

 

【米中問題】
・日本時間の11月16日午前、オンラインによる初めての米中首脳会談が行われた
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