1ドル104円台後半、日経平均は急伸 年金運用積極論者・塩崎氏の入閣報道手掛かり

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9月2日、前場の東京株式市場で日経平均は続伸。8月22日の直近高値1万5628円78銭を上抜き、7月31日以来となる高値水準となった。写真は都内の株価ボード。昨年4月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 2日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続伸。8月22日の直近高値1万5628円78銭を上抜き、7月31日以来となる高値水準となった。

朝方は小高いスタートとなったが、公的年金の運用改革に前向きな塩崎恭久政調会長代理が厚生労働相で入閣と報じられたことを手掛かりに円売り・株先買いの動きが強まったという。もっとも上げ幅に比べ現物市場の商いは盛り上がっておらず、短期筋主導との見方が多い。

日経平均は午前10時過ぎに上げ基調を強め、前日比で200円を超える上昇となった。「塩崎氏が厚生労働相となれば、公的年金の運用改革が一段と加速し、株買い・外貨買いの連想が働いた」(ミョウジョウ・アセット・マネジメントCEOの菊池真氏)という。1ドル104円台後半へと進んだ円安とともに日経平均先物買いが強まり、裁定取引を交えファーストリテ<9983.T>やファナック<6954.T>、TDK<6762.T>など指数寄与度の大きい銘柄が一段高となった。

もっとも、前場の東証1部の売買代金が9423億円と、日経平均の上げ幅に比べて盛り上がりに欠けており、短期筋による仕掛けとの見方もある。外資系証券トレーダーは「ドル高/円安の動きにCTA(商品投資顧問業者)など短期筋が円売り・株先買いで追随した格好だ。1日の米国が休場で海外投資家からのオーバーナイトのフローが乏しい中で、仕掛けてきた感もある」と述べた。日経平均先物の日中売買高はすでに前日(1万5340枚)の2倍近くに迫っている。

個別銘柄では、百貨店大手が堅調。1日に発表された8月売上高(速報)によると、4月以降続いていた消費増税後の反動減が薄れ、大手4社がそろって前年比プラスとなった。J.フロント リテイリング<3086.T>、セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>、高島屋<8233.T>、三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>が買われた。

半面、伊藤園<2593.T>が続落。1日に2014年10月中間期の連結業績予想を下方修正したと発表したことが嫌気された。消費税率引き上げの影響による消費の後退や天候不順などが響き、飲料品の販売が低迷したという。

東証1部の騰落数は、値上がり1254銘柄に対し、値下がりが428銘柄、変わらずが137銘柄だった。

 

日経平均<.N225>

前場終値 15676.98 +200.38

寄り付き 15526.94

安値/高値 15516.5─15677.67

 

東証出来高(万株)130563

東証売買代金(億円) 9423.59

 

(杉山容俊)

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