なぜインドのトイレ普及率は5割以下なのか

モディ改革を支える「トイレの聖人」

現在、東部のほとんどの州においては、トイレにアクセスできる人口は全体の50%以下だ。モディ首相は、「1年以内にインドのすべての学校にトイレを設置すること」、また、「4年以内にインドのすべての家庭がトイレを利用できるようにすること」を、明確な目標として掲げた。

これまでパタック博士のような例外的な人物が取り組んできたことに、国を挙げて挑戦しようというのだ。どれだけ大変なことかは、パタック博士の経験から容易に察せられる。

トイレ設置は10万円から、日本企業への信頼感向上へ

デリー市郊外のスカベンジャーの人々が暮らす山

現在、日本の多くの企業がインフラストラクチャ・セクターでインドに投資し、事業を拡大することを目指している。

デリー・ムンバイ経済回廊やスマートシティ、鉄道、原子力発電など、インドの超大型インフラ開発に関連して事業機会を獲得しようとする日本企業の動きは加速していくであろう。

インフラ開発事業においては、消費財の輸出以上に、対象国についてのより深い理解と現地の人々との連携が必要である。政府間での支援だけでなく、インドでのインフラ開発事業への参入と拡大を目指す日本企業に、トイレの設置に協力することを提唱したい。インドでは、1カ所当たり約10万~20万円の資金で立派なトイレが設置できる。

スラブアカデミーは、日本企業からの寄付を受け入れてトイレを設置、運営、管理していくことに同意している。これらのトイレには、寄付した企業の名前を掲示できる。人々が毎日利用するトイレへの貢献は、日本企業に対するインドの人々の親しみと信頼性をさらに向上させるために、有効かつ効率的な方法だと思う。

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遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

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